天使が舞い降りた午後 | 坂本澄子の絵画作品サイト『重なりあう風景』

作品について

長年あこがれていた世界遺産、モン・サン・ミシェルを初めて訪れた日。
冬のノルマンディは思いのほか穏やかで、灰色の空の隙間から射す光が干潟を金色に染めていました。
その光に包まれた瞬間、旅の緊張がほどけ、「ここにいていいよ」と天使が囁いたような気がしました。

この時の感動をそのまま描いたのが『天使が舞い降りた午後』です。
刻々と変わる空の色には、新しい世界に踏み出したときの期待と不安を、手前の暖かな色調には、異国で居場所を見つけた安堵の気持ちを込めました。
それは風景を越えて、心に降り立った小さな祝福の記録でもあります。

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