2026.3.21
《お便りNo.56》始まりの予感
こんにちは、坂本澄子です。
桜の季節になりましたね。
光も風もやわらぎ、街全体が少しだけ優しくなったように感じます。
この季節は、なぜか「始まり」の予感に満ちています。
春の味の記憶
先日、近所の空き地でツクシを見つけました。
東京でツクシに出会えるなんて思っていなかったので、
嬉しくて夢中で探してしまいました。
子どもの頃、母が作ってくれた佃煮を思い出し、
見よう見まねで作ってみたら…
懐かしい味がふわっとよみがえりました。

近くの里山にたくさん生えていたツクシの景色がよみがえり、
懐かしさに包まれながら、ほっこりと味わいました。
味は、記憶の扉を開く鍵のようですね。
あなたにとっての
「心が一瞬で昔に戻る味」は何でしょう。
よかったら教えてくださいね。
アイスランド計画、いよいよ
9月にアイスランドでグループ展を行う計画については以前もお伝えしていましたが、
いよいよ具体的に始動しました。
当初は日本人アーティストだけでの展示を予定していましたが、
現地ギャラリー「Art 67」に所属するアーティストの方々と
「水」という共通テーマで制作し、コラボ展示を行うことになりました。

島国であり、火山や温泉、水資源や漁業など、
日本と意外な共通点を多く持つアイスランド。
自然と共生する生き方は、西洋の中でも東洋的だと言われています。
同じテーマを描いたとき、
それぞれの感性の違いがどのように作品に現れるのか。
今からとても楽しみです。
日本人メンバー4名は、昨年ニューヨークの公募展でご一緒したご縁から
グループ「The Edge」を結成しました。
「Edge」タワーの100階にある屋外展望台に一緒に登った思い出から名付けたのですが、
“edge”には「鋭さ」という意味もあります。
私たちも、アートでそんな存在を目指したい。
そんな願いを込めています。
来週はいよいよ作品を持ち寄り、イメージのすり合わせ。
どんな化学反応が起きるのか……今からドキドキしています。
細い筆でコツコツと
パリやドイツで撮った写真を見返すと、
あの時間がふっと戻ってくるような気がします。
ただ、作品として昇華するためには、
そこに私自身の内なる風景が重なり合う必要があります。
もう少し、心の中で熟成させたい、、、そんな段階です。
いまは8月の日本・フランス現代美術世界展に向けて
新作の制作の真っ最中です。
今年は5部構成を予定しています。
既存の3点に、新作2点を加え、ひとつの物語として組み立てる計画です。
現在描いているのは、その中心となる
「人と自然の均衡の崩壊」。
現代社会が直面しているテーマでもあります。
人の作った日常を、
植物の生命力が静かに覆い尽くそうとする瞬間。
象徴として選んだのは、大きな葉が印象的な蓮。
建物の間を埋め尽くすように広がらせ、
一方で建物は徹底的に細密に描き込んでいます。
建物の存在感が増すと、今度は植物が足りなく感じる。
植物を描き足すと、また建物が気になってくる。
そんな追いかけっこのような制作が続いています。
細かく、そして何度も描き直しながら進む日々。
決して速くはありませんが、
時間を忘れて没頭できるこの瞬間が、私はとても好きです。
どうか、よい作品になりますように。
祈りにも似た気持ちで、今日も筆を走らせています。
ぜひ会場で作品と会ってください
そして、もうひとつ大切なお知らせです。
現代童画会 春季展に『祈りの後で』を出品します。
この作品は、モン・サン・ミシェルの聖堂の前を舞台に、
「静かな祈りが空間に満ちていく時間」を描いた一枚です。
画面から立ち上がる空気感や奥行きは、
写真ではなかなか伝わりません。
ぜひ会場で、ゆっくり向き合っていただけたら嬉しいです。
4月4日(土)の午後は在廊しています。
作品のこと、制作の裏話、これからの構想など
直接お話しできたらとても嬉しいです。
もしご都合が合いましたら、
桜の余韻が残る銀座へ、ぜひ足をお運びください。
あなたにお会いできることを楽しみにしています。
◆現代童画会 春季展◆
会期:2026年3月30日(月)〜4月5日(日)
作品の11:00〜18:30 (最終日は16:00まで)
会場:アートホール銀座

今月も最後までお読みくださり
本当にありがとうございます。
こうして応援してくださる存在があるからこそ、
描き続けることができます。
note「旅と制作の記録」に旅日記の番外編が加わり、全11遍になりました。
今後は制作編を追加していく予定です。
記事が投稿されるとお知らせが行きますので、フォローしていただけると嬉しいです。
それでは、素敵な春をお過ごしくださいね!

流石に今は、レイキャビックまでは行けませんが、8月の国立新美術館と今月末からの銀座の春季展には、リハビリを兼ねて是非出向きたいと思います。その日のお天気と体調次第になりますので、日時は確定できませんが、悪しからず。
アイスランドのブルーラグーンにも行きましたが、日本人にとっては巨大な温泉プールですね。(笑)今でも日本の露天風呂にまさる温泉は、世界のどこにもないと確信しています
。私、日本の温泉にも詳しいのです。ご興味があれば、いつか温泉談義でも。
※コメントいただいたら必ず返信しますので、しばらく経ってからこのページを再度ご確認ください。