2022.6.4
パリから嬉しいニュース
こんにちは、坂本澄子です。
6月になって紫陽花がそろそろ見頃を迎えますね。
紫陽花は好きな花、街を歩いているといろんな種類の紫陽花に出会えるのが楽しみです。
これまでに出会った紫陽花のマイベスト3をご紹介します。
さて、4月に参加した『パリ国際サロン 2022』から展覧会の報告書が届きました。
この35年間アートを通じてフランスとの架け橋を担って来られた、主催者の熱い想いが伝わって来る丁寧な作りで、事務局の皆さまのご苦労がしのばれます。
写真でいっぱいの冊子を見ていると、あの一週間が夢のように思い出されました。
報告書が届く数日前、事務局から電話があり、出品作242点の中から、『月の贈り物』がギャラリー・デュ・マレ賞に選ばれたことを知りました。
会場の雰囲気を直接味わえただけでも感動の連続だったのに、その上賞までいただけて。
ふとギャラリーのオーナーのシリルさんの顔が思い浮かび、胸がいっぱいになりました。
授賞理由にこうありました。
「中心は和桜でありながら月光を伴う宇宙空間に在り、郷愁的でかつ近未来的なモチーフを緻密な技巧で描写した点が審査員より高く評価された。特に、展示会場ギャラリー・デュ・マレより「高いファンタジー性」を評価され、<ギャラリー・デュ・マレ賞>を授賞。」
実は、この『月の贈り物』は桜の背景をどうするかで制作時に随分迷いました。
公園に咲く桜のように背景を木立にするか、あるいは少しビルを加えて都会のオアシス風にするかなど…。
でも、何れにしても桜を描くだけであれば、素晴らしい絵が既にたくさんあります。
自分にしか描けない桜を描きたいと思ったら、無人星にひとりぼっちで咲く擬人化した桜になりました。
普通の桜の方がより多くの方々に親しみを感じてもらえたかな。
そんなモヤモヤにこの講評が答えをくれたように思いました。
ほぼ同じタイミングで、「ル・サロン(フランス芸術家協会)」の入会認定の通知が届き、準会員(会員はフランス国籍者)として迎えていただけることになりました。
会員になっても、毎年審査を経て入選しないと展示されないのは、日本の公募展と大きく違うところです。
作品の良さで選ばれ続けるよう、姿勢を正してさらに精進したいと思います。
そんな日本とフランスの架け橋となる展示会が8月に新国立美術館で開かれます。
「日本・フランス現代美術世界展」8月11日〜22日
ここに「ル・サロン 2022」に出展した『奏(かなで)』が展示されます。
昨年秋にパリ展示に向けて送り出して以来、この度久しぶりに戻ってきました。
日本で見ていただくのはこれが初めてになります。
日本とフランスの作家の競演、是非ご覧くださいね。