2022.1.29
春の訪れ
こんにちは、坂本澄子です。
寒い寒いと思っていたのに、近所を歩いていたら、もう梅が咲いていてビックリ。
気がつかないうちに季節は巡り、確実に春へと向かっているんですね。
実家にも白梅の木があります。私が生まれた時からあるので同い年。
しばらく帰省できていませんが、今頃、ひっそりと花を咲かせているかなと、遠い故郷に思いを馳せました。
さて、春をテーマにした作品は桜を中心に何点か描いていますが、個人的に思い入れがあるのは、2015年に描いた『春のおとずれ』です。
少女がおとなになるときに感じる戸惑いなど様々な想いを、母の視点で描きました。
1つの作品に複数の時間を描いたのは、確かこの作品が最初だったと思います。
右上は過去。子供の頃に住んだ町。斜めになった電柱が不安な気持ちを表しています。
一方、左上は未来。湧き出る泉が若さや未来への希望を、椿の花は美しさへの憧れを象徴するものとして描きました。
下半分が現在ですが、敢えて主人公を影で描くことで、希望と不安の狭間にいても、しっかりと前を向く姿を表現しました。
あれから7年、ますます先の見えない世の中になりましたね。
かく言う私も不安でいっぱい。
でも、明るい未来を信じて歩いて行きたいと思うのはこの絵の少女と同じです。
そこで、今度はこの絵を今の自分への、そしてあらゆる世代の人々へのエールとして、もう一度描いてみたいと思いました。
この7年間で描く力は上がっているので、過去は夢の中のような幻想的なタッチ、現在はリアルな感じに、そして、未来は…と場面ごとに雰囲気を変えてみたらどうかなと構想を練っています。
納得のいく仕上がりになったら、来年のル・サロンはこれで挑戦してみようと思っています。