2022.5.14
ニュンフェ誕生までの悲喜こもごも
こんにちは、坂本澄子です。
始発ののぞみで大阪に来ました。
今日から始まった『OASIS 2022』@あべのハルカスに出品しています。
関西は20年を過ごした場所、新大阪で新幹線を降りると懐かしい匂いがします。
あの頃の私は大学を卒業した後、駆け出しの営業として七転八倒しながらも、優しい上司や仕事仲間に支えられなんとかやっていました。
当時お世話になった方が今もこうして私の絵を見に来てくださるなんて、本当にありがたいなあと思います。
さて、今日は出品作品『地上に舞い降りたニュンフェ』が生まれるまでの悲喜こもごものお話です。
ニュンフェとは、ギリシャ神話で山や川、樹木などに宿る精のこと。
紅葉真っ盛りの並木道を見ていると、両側から美しさを競い合うように伸びた枝が、色とりどりのオーラをまとった妖精のように感じられました。
これを絵にしたいと思い、色を主軸に組み立てていくことにしました。
下絵1は「ああでもない、こうでもない」と試行錯誤の末、描いた一部を切り取って別の案に貼り付けたものです。
向こうへと続く並木道という遠近感のある構図を考えましたが、これだと妖精が浮いてしまいます。
そこで次は、色の配置による平面構成を考えました。(下絵2)
う〜ん。悩んでいると、突如ピカーン。
少し前に下絵を手掛けたステンドグラスがヒントとなり、枝による線で色面を分割しては…と思いつきました。(下絵3)
その後も紆余曲折がありましたが、ようやく完成したのがこちらです。
『南の海の妖精たち』と並んで、私の他の絵とはちょっとタイプの異なる作品です。
この2点は自分でも割と気に入っています😉
ところで、パリのショーウィンドウでこんな可愛らしいピアスを見つけました。
ころんとした橙と緑の色石を見て、あのニュンフェたちが脳裏に。
とても気に入って、ピアスを開けていないのに買って帰りたかったのですが、何度行ってもお店が閉まっており、、、
結局手に入れられないまま、帰国の途につきました。
あれ欲しかったわあ…。