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重なり合う風景

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2026.1.24

ブログ

冬の森に行くわけ

こんにちは。

冷たい風の続く毎日ですね。

来月、パリでサロン(展示会)に参加したあと、足をのばしてドイツを訪ねることにしました。
実は大学時代、ドイツ語を専攻していた私にとって、ドイツは特別な場所。けれど卒業後は言葉を使う機会もなく、いつの間にか遠い存在になっていました。

今回の旅は、40年ぶりの再訪になります。

きっかけは、昨年亡くなった母の遺品整理でした。
私が留学中に実家へ送っていた手紙が、大切に保管されているのを見つけたのです。

読み返すと、当時の自分の心の動きが、驚くほど鮮やかによみがえってきました。

ドイツ南西部の小さな町。
雪に包まれた冬景色。
学校の近くに広がる森。

授業が早く終わった穏やかな日、私はよくその森を歩いていました。

雪が音を吸い込み、聞こえるのは自分の足音だけ。
白い道の先に、雪をまとった針葉樹がどこまでも続く、色のない世界。

その静けさの中を歩いていると、次々に思いが浮かび、心の奥と向き合う時間になっていました。
「ドイツに哲学者が多いのは、この森があるからかもしれない」
そんなことを、本気で考えていたほどです。

当時の写真は、もう一枚も残っていません。
あるのは、記憶の中の風景だけ。

だからこそ、もう一度あの森に立ってみたいと思いました。

真っ白な世界の中で、私の心には何が浮かび上がってくるのか。
そして、それはどんな絵になるのか。

期待と、ほんの少しの不安を胸に、旅の準備を進めています。

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// 2023/07/22 右クリック抑止 by yuki