こんにちは、坂本澄子です。

毎日暑いですね。いかがお過ごしですか？

夏のカードはなかなか好評で、「今までにもらったものをフォトブックに入れてとっています」なんて嬉しいお言葉も。

先日２泊３日で瀬戸内のアートの島・直島で夏休みを過ごしてきました。

直島のことは先週のブログにも書きましたが、メルマガではもう少しディープなところを。

今回は３回目ということもあり、初日はこの春オープンしたばかりの旅館「直島旅館 ろ霞」に泊まりました。

「ろ霞」はアートと過ごす時間を紡ぐ和の空間。館内のさまざまな場所に新古今和歌集を題材にした絵画や焼き物が飾られています。

部屋から見る素朴な里山の眺めにも心癒されました。

蝉の声を聴きながら、夏山から降りてくる涼しい風に包まれていると、自然と一体になる喜びを感じます。

お風呂に映る風景が水の揺らぎとともに不規則な曲線を作り出し、それが面白くてずっと見ていました。

絵にしようと試みましたが見事に玉砕。でも、またチャレンジしますよ（笑）

２日目の直島ベネッセ・アート・サイトでは、美術館に泊まりアートとさらに濃密な時間を。

閉館後のミュージアムは特に良かったです。

安藤忠雄さんの建物は壁のあちらこちらにスリットが入っており、そこから漏れる灯りが幻想的です。

隙間から覗き見するように鑑賞するアート、ちょっとワクワクしませんか。

アートは間近に見るとさまさまなことを語りかけてきます。

時間をおいて改めて見たり、違う場所から眺めたり。

気に入った作品に出会えたら、一緒に暮らしてみるのもおすすめです。

先月号でご案内した絵のサブスクは、１年間の定期お届けコースとしてサービス開始することになりました。

きっと毎日の暮らしにそっと寄り添ってくれると思います。

詳しくはこちらをどうぞ。

《今月の一枚》

今描いているのは100号の大きな絵。

11月の現代童画展に出品予定の作品です。

描いて、下がって確認して、ダメなら直してを延々繰り返します。

うまくいかないと気分はどよよ〜ん、食事をしていても描きかけの絵が目に入るとつい、あ、眉間にシワ。

小さなサイズで完成形をイメージしてから本画に着手しますが、それでも実際に大きなキャンバスに描いてみるとあちこちで番狂わせが起こります。

でも、どこか一つ好きと思える箇所ができると、そこから突破口が開けるようにアイデアが広がってきます。

全体の整合性を考えながら、ちょっとした偶然に委ねてみるとそれが案外良かったり、一つ一つの絵にドラマが展開します。

先日、展示会に来てくださった方がいみじくもこんなことをおっしゃいました。

「描き手の一生懸命さがどこかに現れていて、それを見つけると楽しくなります」

こんなふうに見ていただけると、一筆一筆をおろそかにできないですよね。

《夏の展示会》

この夏は展示会のご案内が続きますが、８月11日(祝)〜21日(日)の「日本・フランス現代美術世界展」は一押しです。

フランスの「サロン・ドートヌ」、「ル・サロン」の主要作家をはじめとする海外勢と日本作家の共演。500点の絵画、立体、工芸作品が国立新美術館でご来場をお待ちします。

私が出品するのは『奏II』、今年２月に「ル・サロン」に出品した作品です。

実はこの絵もかなり苦労しました。

マレフィセントに見立てた樹を見上げる構図というだけでもかなり風変わりですが、それを取り囲む日本の里山の風景にも思いを込めました。

紅葉の溢れ出す色が強くなりすぎないように、極細の筆を使ってもみじの葉っぱ一枚一枚を描いています。

よろしければ、会場でそんなところを見ていただければ嬉しいです。

詳しいご案内はこちらをどうぞ。

先日立派な富良野メロンをいただきました。

新たな門出にあたり「今の決意を忘れないよう絵にしてほしい」と依頼くださった方です。

その絵は会社の執務室に飾られ、３年経った今もここはパワースポットと言ってくださると、少しでもお手伝いができたことが嬉しく、また私のことを思い出してくださった温かいお心遣いが沁みてきます。

絵は人が描くもの。それが人の心に触れ、つながりが生まれていく。

そんな情緒的な体験が絵にさらなる力を与え、かけがえのない一枚になっていくのではないかと思いました。

今月号も最後までお読みくださり、ありがとうございます！

皆様はどんな夏をお過ごしですか？

コメントをお待ちしています！