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重なり合う風景

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《お便りNo.39》 3億5000万年の地球の記憶

こんにちは、坂本澄子です。

すっかり秋めいてきましたね。

一昨日、娘と山口県の秋芳洞に行ってきました。

小学校の修学旅行で初めて地底の世界を覗き見たのが秋芳洞。以来、その魔力に取り憑かれ、日本国内の鍾乳洞、あちこち行きました。

色とりどりのイルミネーションに演出された鍾乳洞もありますが、素朴なライティングに浮かび上がるスケールの大きな秋芳洞が私は好きです。

石灰岩に含まれる炭酸カルシウムが地下水に溶け出して、気の遠くなるような長い時間をかけて作り出された自然のアート。

表面に描き出された繊細な模様はまさに職人芸です。

秋芳洞は全長11kmですが、公開されているのは1kmほど。

それでも見どころ満載で、この10倍もの未知の空間が縦横無尽に広がっていると思うと、それだけでゾクゾクします。

ところで、石灰岩はどうやってできたかご存知ですか?

サンゴやウミユリ、貝などの海洋生物の死骸が体積したものなんですよ。

では、ここはかつては海だったということ?

はい。ですが、そこには3億5000万年に渡る、地球の地殻変動がありました。

また、地上のカルスト大地(秋吉台)からは、石器、縄文、弥生時代から有史時代へと続く人の暮らしの痕跡が多く発掘されています。

人は自然の一部であり、自然と共存することの大切さを改めて感じた旅でした。

秋芳洞と秋吉台のことはブログに詳しく書きましたので、ご興味ある方はこちらも読んでくださいね。

 

《母とのこと》

同じ週、広島で母の米寿を一緒に祝うことができました。

母の認知症は少しずつ進んでいて、会話があまりできなくなっていました。

時折思い出したように母が尋ねるのは、同じことばかり。

それでも、私や娘を心配してくれる気持ちが伝わってきて、切なくなりました。

実はずっと母に謝らなければと思っていることがあります。

4年前、父が亡くなった頃です。

認知症になると怒りっぽくなったり、時には人が変わったような強い言葉を発したりで、前はこんな人ではなかったのにと、傷ついてしまうことがよくあります。

その頃こちらも気持ちに余裕がなく、つい言い返してしまいました。

10倍返しとは言いませんが、結構派手に(汗)

以来気になりつつも先延ばしにして、今日まで言いそびれてきました。

母は覚えていないと思いますが、私の中ではずっと苦い記憶として残っています。

次に会った時は、たとえ伝わらなくても、「ごめんね」と言葉に出して言ってみようかな。

 

<今月の一枚>

『時空の交差〜銀河の彼方』

11月の現代童画展(11/10-16@上野・東京都美術館)に出品する100号です。

まだ描き込みを続けており9割完成という段階ですが、メルマガ会員の皆様には一足先にお披露目させていただきます。

地球は再び植物ばかりが繁茂する時代へ。

草に覆い尽くされた地下鉄の入り口。

止まった時計は人の暮らしのわずかな痕跡。

人類は階段の向こうに見える銀河の彼方へ去って行ったのでしょうか。

 

今月も最後までおつきあいくださり、ありがとうございました。

1週間後はサロン・ドードンヌでパリに行ってきます。

先月ご紹介した、日本を代表する建造物をてんこもりにしたあの作品が展示されます。

作品の前で足を止めてくださる方と少しでもコミュニケーションができればと、それぞれの建物を説明する一枚ものを作りました。

お一人でも心通わせられる方との出会いがあればと願っています。

また来月号でご報告させていただきますね。

朝晩ひんやりしてきましたので、どうぞお体に気をつけてください。

  • 高須 章 より:

    あきよしだい という呼び方と しゅうほうどう という呼び方がありますけど、どっちも同じものをさしてるんでしょうか? 多分そうなんでしょうね。 長州の吉田松陰の松下村塾や 高杉晋作が子供のころ見て泣いたといわれている神社の天狗の面、松陰が監禁されていた長州の監獄後は見ましたが、秋芳洞はまだ見てません。 秋芳洞と 高杉晋作が決起した寺には行ってみたいです。 六甲山に登った後、有馬温泉にはいるとものすごく気持ちいいですよ。

    • 坂本澄子 より:

      高須さん、コメントありがとうございます。
      あきよしどう、あきよしだいと読むのが正解のようです。しゅうほうと読むのは町名の方で、それで混同する人が多いみたいです。
      山口県は明治維新に活躍した人が多く、歴史的な意味でも見どころの多い場所ですよね。
      私はもっぱら地球の活動の方に興味がありますが笑

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