作品について
- 作品名
- 扉の向こう2022
- 制作年
- 2022
- 技法
- 油彩
- 作品サイズ
- F30 (91x73cm)
- 作品価格
- 450,000円
2019年にこのモチーフで連作を描きました。3年経ち、バリ島の魅惑的な扉に引き寄せられるように、再び筆を取りました。扉の手前と向こうでは異なる世界、それがこの作品のテーマです。ドラえもんのように特別な道具がなくても、人の脳内にはいくつもの扉があり、日々異なる世界を自由に行き来しているように思えるのです。
内宇宙
「内宇宙」とは、いわば私の脳内に広がる
記憶や意識の宇宙。
かつて経験したこと、
見たものなどが時間をかけて
ゆっくりと醸成されたものが
内宇宙のなかでまるで
物語の一場面のように具現化され
彗星のように、ほんの一瞬姿を現します。
記憶の断片をすくう
空想の中でも明暗があり、色彩があり、
そしてカタチがあります。
しかし、姿を現すと言っても、
まるで夢のように儚く、
すぐに形は失われ、
後には漠然としたものが残るのみ。
その断片をすくい上げるように組み立て、
ようやく作品になります。
内宇宙への旅
オンライン展示会#4『内宇宙の物語』では
空想によって生み出された物語から
作品を御覧いただく一人一人の脳内宇宙の
旅を楽しんでいただけたら嬉しいです。
左右の矢印で作品を切り替えられます。
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作品について
2019年にこのモチーフで連作を描きました。3年経ち、バリ島の魅惑的な扉に引き寄せられるように、再び筆を取りました。扉の手前と向こうでは異なる世界、それがこの作品のテーマです。ドラえもんのように特別な道具がなくても、人の脳内にはいくつもの扉があり、日々異なる世界を自由に行き来しているように思えるのです。
作品について
夢で見た光景です。それから10年が経ち、こんな物語が思い浮かびました。
長い間ひとりぼっちで旅を続けてきた、一頭のヒョウ。飢えと孤独で絶望の色が浮かんだその目が、遥か彼方の何かをとらえました。白み始めた空を背に近づいてきます。
それが同じようにひとりぼっちのキリンだとわかった時には、すぐそばまで来ていました。
ヒョウは驚いて「私が怖くないの?」
「全然。だってボク、ずっとともだちを探していたんだもの」
ヒョウは考えるようにうつむきました。
飢えを満たすか、孤独を解消するか、思案していたのです。
ちらりとキリンを見ると、その脚は意外に逞しく、下手をすると自分の方が命を落とすかも知れません。いずれチャンスを狙うとして、ひとまずキリンと旅を続けることにしました。
驚いたことに、キリンは色々とヒョウの役に立ってくれました。
厳しい日差しの中を歩くとき、影を作ってくれました。なにしろ首が長いので、樹の上で生活している獲物を獲ってくれることもありました。
代わりにヒョウは、キリンが休む時に他の猛獣に襲われないよう、周囲に睨みを効かせました。
旅を続けていくうちに、キリンの群れ、ヒョウの仲間に会うこともありました。
でも、二頭はそれぞれの場所へ戻りたいとは思いませんでした。
お互いの違いが楽しかったからです。
作品について
これは月と桜のお話です。
桜は月に話しかけました。
「こんばんは、良い月の晩ですね」
けれども、月は返事もせず、ゆらゆら形を変えるばかり。
桜はもう一度話しかけました。
「私を照らしてくださいな」
やはり返事はありません。
ゆらり、ゆらりと揺蕩うばかり。
桜は悲しくなって、花びらをはらり。
はらり、はらりと流しました。
すると、空から声が聴こえました。
「さっきからずっと照らしているよ」
桜は驚いて空を見上げました。
そこには丸い月が掛かっていました。
閃く水面の月に心奪われ、実の姿を見失っていたのでした。
作品について
蓼科湖の夕景です。空の映る水面の表情、シルエットのように浮かび上がる針葉樹、さらには遠景の山並みへと、見る人をいざなうことができればと思いながら描きました。
モノトーンの中にも僅かな色や明るさの違いを、細かく描きこみました。
作品について
白百合の凜とした立ち姿が好きです。これまでも、雰囲気のある脇役としていろんな作品に登場していますが、初めて百合を主役に描きました。月あかりに浮かび上がり、ふと別の顔を垣間見せる瞬間を捉えたいと思いました。
作品について
最初のイメージは、プラネタリウムで満天の星空を見上げているときに降りてきました。生命のかけらが飛来し、脈々と受け継がれてきた悠久の時の流れ。今こうして自分が生かされていることに尊さを感じました。
構想に3ヶ月、完成までさらに3ヶ月。その間も視界に入るたび、夜眠りにつく時、この絵のことばかり考えていました。自然と生命への讃美、そして、この青い星がずっと美しくあってほしいとの願いを込めました。第48回現代童画展にて「会員佳作賞」をいただけてとても光栄です。
制作にあたっては、大好きな青の色にこだわりました。水の澄んだ色はアクリル透明カラーを使い、色を変えながら何層にも塗り重ねました。奥行きをつくりたいところは不透明色。さらに深みをつけたいところは、油絵具を重ねています。それぞれの青の違いをルーペでじっくり見ていただけたら嬉しいです。
作品について
満月の神々しい明るさにも惹かれますが、東の空に掛かる細い月にも不思議な魅力を感じ、以前からこの構図で描いてみたいと思っていました。
杉の並木の向こうに三日月がかかり、暮れなずむ地平線が遥か彼方へと思いを運んで行きます。手前の草叢ではそれぞれの巣へ帰ろうとしていた二羽のウサギが出会いました。
この絵を購入されたお客様からのお便りはコチラ
作品について
作品について
絵のヒントは色んなところからやってきますが、小説の一場面から思い浮かんだ風景を描いたのは、これが初めてです。
7月の午後5時、場所はNYの街角。今にも降りそうなどんよりと低い空と湿った空気。魚の腹のような銀色を閃かせながら、通りを曲がって行くバス。そして、そこに現れたレインコートの若い女性。空を見上げて、口ずさむような仕草。視覚に迫るような情景描写に、思わず引き込まれました。
水のような揺らぎを表すため、下地に細い曲線を不規則に入れ、滲んだ街角を描きました。
作品について
夏の暑さは苦手といいながらも、夏ならではの風情や趣に惹かれ続けています。昼間の暑さの残る空気、虫の聲、生い茂る夏草、月明かりを映し出す水面。睡蓮が蝶に化身し、夜空に舞い上がる様は何度か描いていますが、この絵では虹の光をまとわせました。光の塔にも滝にも見えます。ご覧になる方が自由に想像を巡らせてくだされば嬉しいです。
画像をクリックすると作品の詳細をご覧頂けます。
作品について
2019年にこのモチーフで連作を描きました。3年経ち、バリ島の魅惑的な扉に引き寄せられるように、再び筆を取りました。扉の手前と向こうでは異なる世界、それがこの作品のテーマです。ドラえもんのように特別な道具がなくても、人の脳内にはいくつもの扉があり、日々異なる世界を自由に行き来しているように思えるのです。
作品について
夢で見た光景です。それから10年が経ち、こんな物語が思い浮かびました。
長い間ひとりぼっちで旅を続けてきた、一頭のヒョウ。飢えと孤独で絶望の色が浮かんだその目が、遥か彼方の何かをとらえました。白み始めた空を背に近づいてきます。
それが同じようにひとりぼっちのキリンだとわかった時には、すぐそばまで来ていました。
ヒョウは驚いて「私が怖くないの?」
「全然。だってボク、ずっとともだちを探していたんだもの」
ヒョウは考えるようにうつむきました。
飢えを満たすか、孤独を解消するか、思案していたのです。
ちらりとキリンを見ると、その脚は意外に逞しく、下手をすると自分の方が命を落とすかも知れません。いずれチャンスを狙うとして、ひとまずキリンと旅を続けることにしました。
驚いたことに、キリンは色々とヒョウの役に立ってくれました。
厳しい日差しの中を歩くとき、影を作ってくれました。なにしろ首が長いので、樹の上で生活している獲物を獲ってくれることもありました。
代わりにヒョウは、キリンが休む時に他の猛獣に襲われないよう、周囲に睨みを効かせました。
旅を続けていくうちに、キリンの群れ、ヒョウの仲間に会うこともありました。
でも、二頭はそれぞれの場所へ戻りたいとは思いませんでした。
お互いの違いが楽しかったからです。
作品について
これは月と桜のお話です。
桜は月に話しかけました。
「こんばんは、良い月の晩ですね」
けれども、月は返事もせず、ゆらゆら形を変えるばかり。
桜はもう一度話しかけました。
「私を照らしてくださいな」
やはり返事はありません。
ゆらり、ゆらりと揺蕩うばかり。
桜は悲しくなって、花びらをはらり。
はらり、はらりと流しました。
すると、空から声が聴こえました。
「さっきからずっと照らしているよ」
桜は驚いて空を見上げました。
そこには丸い月が掛かっていました。
閃く水面の月に心奪われ、実の姿を見失っていたのでした。
作品について
蓼科湖の夕景です。空の映る水面の表情、シルエットのように浮かび上がる針葉樹、さらには遠景の山並みへと、見る人をいざなうことができればと思いながら描きました。
モノトーンの中にも僅かな色や明るさの違いを、細かく描きこみました。
作品について
白百合の凜とした立ち姿が好きです。これまでも、雰囲気のある脇役としていろんな作品に登場していますが、初めて百合を主役に描きました。月あかりに浮かび上がり、ふと別の顔を垣間見せる瞬間を捉えたいと思いました。
作品について
最初のイメージは、プラネタリウムで満天の星空を見上げているときに降りてきました。生命のかけらが飛来し、脈々と受け継がれてきた悠久の時の流れ。今こうして自分が生かされていることに尊さを感じました。
構想に3ヶ月、完成までさらに3ヶ月。その間も視界に入るたび、夜眠りにつく時、この絵のことばかり考えていました。自然と生命への讃美、そして、この青い星がずっと美しくあってほしいとの願いを込めました。第48回現代童画展にて「会員佳作賞」をいただけてとても光栄です。
制作にあたっては、大好きな青の色にこだわりました。水の澄んだ色はアクリル透明カラーを使い、色を変えながら何層にも塗り重ねました。奥行きをつくりたいところは不透明色。さらに深みをつけたいところは、油絵具を重ねています。それぞれの青の違いをルーペでじっくり見ていただけたら嬉しいです。
作品について
満月の神々しい明るさにも惹かれますが、東の空に掛かる細い月にも不思議な魅力を感じ、以前からこの構図で描いてみたいと思っていました。
杉の並木の向こうに三日月がかかり、暮れなずむ地平線が遥か彼方へと思いを運んで行きます。手前の草叢ではそれぞれの巣へ帰ろうとしていた二羽のウサギが出会いました。
この絵を購入されたお客様からのお便りはコチラ
作品について
作品について
絵のヒントは色んなところからやってきますが、小説の一場面から思い浮かんだ風景を描いたのは、これが初めてです。
7月の午後5時、場所はNYの街角。今にも降りそうなどんよりと低い空と湿った空気。魚の腹のような銀色を閃かせながら、通りを曲がって行くバス。そして、そこに現れたレインコートの若い女性。空を見上げて、口ずさむような仕草。視覚に迫るような情景描写に、思わず引き込まれました。
水のような揺らぎを表すため、下地に細い曲線を不規則に入れ、滲んだ街角を描きました。
作品について
夏の暑さは苦手といいながらも、夏ならではの風情や趣に惹かれ続けています。昼間の暑さの残る空気、虫の聲、生い茂る夏草、月明かりを映し出す水面。睡蓮が蝶に化身し、夜空に舞い上がる様は何度か描いていますが、この絵では虹の光をまとわせました。光の塔にも滝にも見えます。ご覧になる方が自由に想像を巡らせてくだされば嬉しいです。