2021.5.8
絵の持つチカラ
こんにちは、坂本澄子です。
GWが終わり日常が戻ってきましたね。
もっとも私の場合は、GWだからと言って非日常感はあまりなく、最近描き始めた絵に七転八倒する日々。
そんなとき、こんな出来事がありました。
始まりはちょうど2年前。
お世話になった方から絵の制作を依頼されました。
転職を決意をされ、新たなステージへ上がられたばかりの頃でした。
未知の環境でのチャレンジ。
「困難があっても立ち向かう決意を絵にしてほしい」
それがご依頼の内容でした。
この時、かなり戸惑いました。
形のないものを絵にするなんて、初めての経験ですし、
それに、もうひとつは、、、
前職時代の知人・友人はいまも同じ業界で輝いておられる方ばかり、ちょっと眩しいような気持ちで見ていたのです。
「私でいいのですか?」
思わず、そんな言葉がぽろり。
ところが、お話を伺ううちに、新たな世界へ踏み出された高揚感とともに不安や迷いなど、さまざまな思いがあるのを感じました。
「私にできることなら、なんとしてでもお役に立ちたい」
こうして始まった絵作りですが、その方の脳裏にはご自身を奮い立たせるある光景がありました。
それは、アフリカの原野です。
まだ暗い空にかかる灰色の雲。
昇ってきた太陽の圧倒的な存在。
照らし出される大地。
これらをモチーフとすることとなり、その時感じた様々な思いを描き込んでいきました。
出来上がった作品が冒頭画像の『遥かなる大地』です。
そして先日、
一枚の写真をいただきました。
オフィスであの絵をバックに、明るく微笑んでおられる姿です。
新年度が始まり、記念に撮影されたのだそう。
私まで誇らしい気持ちで、なんども見返しました。
きっといまもご苦労は多いでしょう。
けれども、この2年間、ご自身の行くべき道を一歩一歩進まれた
そんな姿を思せるものがありました。
「正直どうなるかもわからなかったあの時だからこそ、この絵が力になった」と、
言葉が添えられていました。
絵ってこんなふうに、誰かを元気にしたり、勇気づけたり、穏やかな気持ちにしたりできるのですね。
そんなことを考えながら、少しだけ晴れやかな気分で、今日もまた絵を描いています。