2022.3.26
ル・サロン2022 (続報)
こんにちは、坂本澄子です。
桜の季節がやって来ましたね。
薄紅色の花がまあるく咲いているのを見ると、気持ちが和みます。
先月開催された『ル・サロン2022』の図録が届きました。
マンボウ発令中、パリ行きは諦めましたが、エージェントの麗人社さんが臨場感たっぷりの報告を送ってくださったので、その場にいるような感じになれました。
今日はそんな会場の雰囲気をお伝えしたいと思います。
『ル・サロン』、今年でなんと232回目。 あのルノアールやモネ、ドラクロワなど名だたるアーティストたちを生み出し、前身である『王立絵画彫刻アカデミー』から数えると350年以上続く世界最古の公募展ですから、確かにそうなんですが、改めてその歴史を重みをひしひしと感じました。
図録もずしりと重く、収録されている作品は絵画443点、彫刻108点。
8割以上がフランス人アーティストですが、海外勢は日本からの出品も目立ち、伝統美を表現したものが多く見られました。
感激したのは、印刷による色の再現が実際の作品にとても近いこと。 これほど質の高い図録は初めてです。
また掲載写真も会員だから大きく、一般だから小さいといった差はなく、会員でも作品が優れていなければ展示されないと聞き、作品本位の会のあり方に感動しました。
左ページの真ん中『グランド・キャニオン』が後に登場されるアラン・バザールさんの出品作品です。
ページをめくっていくと、どの作品も個性的で新しい表現も多く、このような素晴らしい展示会に入選できたことを誇りに思います。
展示会は『ル・サロン』、『コンパレゾン』『アンデパンダン』『デッサンと水彩画サロン』とフランスを代表する4美術団体の合同芸術祭『アール・キャピタル』として開催されています。
こちらが招待状。
昨年はコロナ禍で世界大戦以外では初めて展示会が中止という事態になりましたが、今年は5日間の会期中の来場者が約4万人と、いつもの賑わいを取り戻しました。
やはりフランス人にとってアートは日常そのものなのですね。
今回私が出品した『奏(かなで)』に対して、ル・サロン絵画部門代表のアラン・バザールさんから、以下のような講評をいただきました。
身にあまるお言葉、大変光栄です。
この作品は、深みのある箇所は油彩、鮮やかさはアクリル絵具と二種類の絵の具を使い分けましたが、そこをちゃんと見てくださったのがとても嬉しいです。
来年のル・サロンにもまた入選したい!と元気100倍。
これですっかりパリ熱が高まり、4月の展示会『パリ国際サロン』には思い切って渡仏することにしました。
そのお話はまた来月。