
2025.10.11
《お便りNo.51》 絵との出会い
三連休、いかがお過ごしでしょうか。
良い季節になりましたが、行楽日和とはいかない予報でちょっと残念です。
私は祝日とはあまり関係のない生活を送っていますが、スポーツの日(もとは10月10日)は母の誕生日でもあり、毎年特別な日です。
昔はバレーボールや卓球を楽しむ元気な人でしたが、今は少しずつ記憶が薄れてきていて…。
それでも、私の絵で作ったポストカードをバースデーカードにして送りました。
開けた瞬間、笑顔になってくれたら嬉しいなと思います。
冒頭の写真は2歳の私と母です。
《日仏世界展でサロン・ドトーヌ賞を受賞》
8月に国立新美術館で開催された「日本・フランス現代美術世界展」で、「サロン・ドトーヌ賞」をいただきました。
大賞、準大賞に次ぐ三番目の賞で、約500点の中から選んでいただけたことをとても光栄に思います。
会場に足を運んでくださった皆さま、日頃から応援してくださっている皆さまに、心から感謝いたします。
アート専門誌『美術の窓』にも掲載いただきましたので、個展でも展示することにしました。
たくさんの方が足を止めて下さったこの作品、とても細かく描き込んでいるので、現物を見ていただけたら嬉しいです。

《絵との出会い》
私は小さい頃から絵に夢中だったタイプではありません。
自慢といえば、小学校の前に売りに来たヒヨコを育ててニワトリにしたことくらい(笑)。
でも、思い返すと祖父の影響が大きかったように思います。
祖父は絵が好きで、家のあちこちに洋画や水墨画を飾っていました。
子供の頃、畳の上で寝転びながら眺めていた絵が、無意識のうちに心に残っていたのかもしれません。
写真は小学5年生の時、祖父との貴重なツーショットです。

もうひとつの出来事は中学2年のとき。
美術の教科書でマグリットの絵に出会い、こんなあり得ない光景を描いてもいいんだと、心を揺さぶられる衝撃を感じました。
曇った海の上空に羽ばたく大きな鳥。その中には晴れた空が広がる、あの印象的な『大家族』です。
その夏、マグリットに影響を受けて描いた作品を通して、初めて創作の楽しさを感じました。
そんな遠い記憶が30代の頃ふと蘇り、また描いてみたくなって、絵を学び始めました。
人生でいちばんつらい時期でしたが、絵に向き合う時間だけは無心になれ、心が救われたように思います。 (来月号に続く)
《今月の一枚》
11月の個展の前の週は、上野・東京都美術館で現代童画展が開催されます。
毎年この展示会のために100号の大作を描いていますが、今年は『緑の向こうに』を出品します。

昨年よりも厳しい暑さが訪れたこの夏。熱帯化していく日本を、見慣れた雑草を熱帯の植物が凌駕していくことで表現しました。
子供たちが見る未来に、美しい光と希望があるよう願いを込めました。
今月も最後までお読みくださり、ありがとうございました。
9月に行ったFacebookでのライブ配信を11月に再開します。
11月5日(水), 12日(水), 17日(月)前夜祭, 25日(火)後夜祭 いずれも21時からです。
こんな話が聞きたいというのがありましたら、ぜひお寄せくださいね。
それではまた、来月〜。
サロン・ドトーヌ賞、おめでとうございます!
私自身今までの人生はあまり絵に関わりはなかったのですが、澄ちゃんの絵に出会ってから興味がわき、時々展覧会にも伺う機会が増えました。興味の幅が増えるのはいいことですね。
これからも応援していますよー。
(澄ちゃん、お爺様似ですね!)
ひよこを買ってニワトリにまでしたのはすごいですね。 僕は父がつくった小屋にいれてて、あっという間にイタチに食べられてしまいました。 でも親戚からもらったフクロモモンガは 親戚がおやつばっかり上げてすぐに死なしてしまうのに、僕は公園でとったセミやコウロギをあげて 週に一度は すきなように部屋で遊ばしたって10年以上 長生きしました。 やっぱり遊んであげるのが一番ですね。
沖田さん、ありがとうございます。
随分前にも展示会に来てもらったことがあるので、元々絵がお好きなのかなと思っていました。そんなふうに言ってもらえて光栄です!
興味の幅が広がるのはいいですよね。脳が元気になる感じ。
高須さん、それはフクロウくんにとっても嬉しかったでしょうね。自然界で食べているものをあげて、時には自由にさせてあげる、最高です。
ヒヨコは二羽ニワトリになりましたよ。
高須さん、ごめんなさいか。モモンガですね。モモンガを喜ばせてたなんてすごい!
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