2022.1.8
一枚の絵が完成するまでの紆余曲折
こんにちは、坂本澄子です。
年が明け、一気に寒くなりましたね。
昨日は東京も久しぶりの雪化粧。
それほど積もってはいなかったのですが、マンションの裏手に大きな雪だるま。向かいの歩道にも小ぶりなのがもう一つ。
遠くから来た車に積もっていた雪をもらったのかな。
夜、明かりを消した部屋のカーテンが明るいのでどうしたのだろうと思ったら、街灯に照らされた雪の白さであたり一帯ぼんやり明るくなっているのでした。
なんだかロマンチック^^
さて今日は、一枚の絵がどんな道のりで完成するのかというお話です。
人によって絵の描き方は様々で、エスキースを何枚も描いて細部までバッチリ決めてからキャンバスに描き始める人もあれば、ある程度イメージを固めたらさっさと描き始めてしまう人も。
私はその中間ですが、描きながら考えようと未解決のままキャンバスに向かうと大抵そこでつまずいて、なんども直す羽目に。
今日はそんな紆余曲折の一端を『Prismatic Hours』を例にご紹介します。
マンションの最上階から見たある晴れた日の風景がきっかけでした。
光沢のある庇に映った空がなんとも不思議な感じがして、持っていたスマホでパチリ。
別の世界が広がっているように感じて、これは是非絵にしたいと思ったのが始まりです。
本画制作の前にイメージをざっくり絵にしたものがこちらです。
雲の形がケンに見えたので、それを主役に据えることにし、中央の三角形は最初に惹かれた別次元を重ね合わせたいとの意志表示です。
でも、そこに何を描くかで行き詰まり、長い間そのままになっていました(汗
再開したのは昨年、春の足音を聞いてから。1年半もの時間が経っていました。
娘にせがまれ期限もあったことから、お尻..じゃない、ハートに火がつきました(笑
と、まあ、こんな感じです。
一番ツラかったのは3月9日から16日の一週間。
三角形の異次元が絵の中でずっと浮いていました。
全体的に青く変化のない絵に見せ場を作ろうと考え悪戦苦闘。
最終的には突飛なものを持ってくるのではなく、ケンに馴染みのあるものを描いたことで着地点を見出せました。
もう一つ今回気がついたことは、娘に渡す日が決まっていたので、最初の下絵の時のようにダラダラせず集中できたこともよかったと思います。
そして何より、相手の喜ぶ顔が見たくて頑張れるという公式は、どんな仕事にも当てはまりますね〜(笑