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坂本澄子の絵画作品サイト

重なり合う風景

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《お便りNo.32》

こんにちは、坂本澄子です。

先月はメルマガをお休みさせていただき、ごめんなさい。

この1ヶ月、自分のために使える時間は全〜部、絵に投入し、制作に集中しました。

「なんで私、こんな辛いことやってるんだろ…」

何度そう思ったことか。

でも、今投げ出してしまったら、きっと何も変わらない…。

この話は後ほどまた。

 

<きゅんとしました>

銀座のギャラリーGKで『路地裏の猫展』を開催中です。

46名の猫好き作家によるミニアートが大集合。

小さなギャラリーは猫・猫・猫の癒し空間になっています。

猫って可愛いだけでなく、いろんな顔をいっぱい持っていそうで、なんだかとってもミステリアス。

モデルになってくれる猫ちゃんをSNSで募集したところ、7名(猫13匹)の方からお返事が。

愛猫との出会いから、思わずクスッとなるエピソード付きで写真、動画をお寄せいただき、猫と暮らす楽しさを追体験させていただいています。

そして、そのお一人が先週、猫展を見にきてくださいました。

手作りのお菓子(ブラウニー)とコーヒーにミモザの小さなひと枝を添えて。

手作り感満載のプレゼントにキュンとなっていた私が、最後にズキューン!となったのが、丁寧な文字でぎっしりと書かれた小さなお手紙でした。

「Facebookでたまたま坂本さんの絵を目にし、一目で好きになりました。ちょうどその頃、心身ともに疲れていて、小さな絵本『光と水の戯れ』に癒され、夢を見させていただきました」

高校生の頃、仲の良い友達からもらった手紙。

それを思い出すような手紙を読み返しては、じわ〜。

コーヒーと一緒にブラウニーをいただき、また、じわじわ〜。

ミモザを見て、また手紙を読んで、気持ちが最高に温まりました。

最近いろんなことが自動化されずぎて、こんなふうに人の優しさに浸るのは久しぶりです。

多分うちの娘と同世代のお嬢さん。

頑張ってくださいね。また笑顔でお会いできたらいいな。

 

<修行中です>

コンクールへの応募作品。

以前お話しした熱海のアーティスト・イン・レジデンスで東京芸大の保科先生の指導を受けながら、制作を続けています。

最初に持って行ったのがこの2点。

『クマの見た未来』
『森に帰りたい』

クマ問題から、人間と自然の共存について考えた作品だったのですが、

「平凡でつまんないよ」と言われてしまいました。

コンクールでは、これまで見たことのないような技法、表現やコンセプトが求められるのだそうです。

そこで、全く違う発想で描き直してみました。

これも自然と人間の共生テーマにしていますが、とんがった山に日本の建物や文化をてんこ盛りにしました。色彩も極彩色とモノトーンの対比と、少なくとも自分としては初めての試み。

保科先生に見ていただくと、だいぶん良くなったけど、モノトーンの色使いが美しくない、平面的な描き方が気になるとアドバイスをいただき、

「よくできているのは、こことここと、ここ。それ以外は描き直してね」

「ひーっ」

というわけで、4分の3を描き直し中です(汗)

50号を1ヶ月で描いて見ていただいているので、1日12時間以上描いている日も結構あります。

なぜダメだと言われたのか今ひとつ腹落ちしていないこともあり、ましてや、誰もやったことがない新しいことと言われても…(汗)

自分の中にないものは、どんなにアタマをキューっと絞っても出てきませ〜ん。

なかなか辛いです。

「なぜこんなことをやっているんだろう」

そう思うこともあります。

でも、コンクールに入選するかどうかよりも、自分の中で何かが変わるかもと期待しています。

この歳になると正面から叱ってくれる人はなく、保科先生の指導は厳しいけれどありがたいです。

同じ時代に生きる人にもっと伝わる絵を描くにはどうしたらよいのか。

修行の日々は続きます。

コンクールの締切は3月末。

その後どうなったか、私は変われるのか。

またお便りでご報告しますね。

 

<展示会のご案内>

隔年開催の『夢のイストワール展』が3月1日から始まります。

イストワールとは仏語で物語という意味。

夢の続きを見るような不思議な作品が多い、私が一番楽しみにしている展示会です。

64名の作家たちが参加し、それぞれの世界観を表現します。

私は今回逆光の中で見た風景を描きました。

『夢見心地の午後』P8号
『トーベ・ヤンソンの村』P8号

逆光の中では、対象物の輪郭がぼんやりと浮かび上がり、ちょっと不思議な感じに見えます。

現実と夢の間を行ったり来たりするような。

よろしければぜひ見にきてくださいね。

3月3日(日)は会場にいます。

それ以外もちょくちょく行きますので、お声かけてくださいね。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

暖かくなったかと思えば、寒の戻り。

寒暖差が激しいので、お身体にはくれぐれもお気をつけくださいね。

  • 渡邉敏行 より:

    我が家にも22歳になるリコちゃんがいます。白の和猫です。銀座のギャラリーには折を見て拝見させていただきます。
    3月1日からの大崎には昔の職場もあったので時間を作って行ってみます。
    お元気にご活躍ください。

    • 坂本澄子 より:

      22歳ですか。ご長寿さんですね。
      猫展、夢のイストワール展、お時間ございましたら、ぜひお立ち寄りください。
      猫展は外のウインドウとギャラリー内と2箇所に分かれて展示されています。
      いつもありがとうございます

  • 高須 章 より:

    僕はクマの見た未来が大好きです 100号の絵を描いてたとき 東京芸大大学院卒の先生に 画家は人の絵を見て 出来かけてたら潰しにくるから気をつけや と言われたのが心に残っています 出来かけて褒めてくれる人を大事にしないといけないと思ってます

    • 坂本澄子 より:

      高須さん,コメントありがとうございます。
      人のアドバイスは本当に様々。受け入れるかどうかは、その都度、自分で判断していくしかないですね。

コメントいただいたら必ず返信しますので、しばらく経ってからこのページを再度ご確認ください。

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