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坂本澄子の絵画作品サイト

重なり合う風景

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《お便りNo.63》絵を描いていない日の、画家の一日

こんにちは。坂本澄子です。

秋らしい気持ちの良いお天気ですね。いかがお過ごしですか?

先月はアイスランドからのお話をお届けしましたが、今月はぐっと身近なところから。
個展を目前にした、絵を描いていない日の私の一日をお届けします。

 

<絵を描いていない日の、画家の一日>

10月19日から始まる個展「時の回廊」。昨日16日に、無事に設営を終えました。

この一ヶ月は、描くことから、作品を見ていただくための準備へ。なかでも、思いのほか時間がかかったのがキャプション作りでした。

題名やサイズだけでなく、一枚ずつ、私からのメッセージを添えたい。
この風景のどこに心が動いたのか、どんな思いを重ねて描いたのか。絵を前にして言葉を考えていたら、設営前夜は、気づけば午前4時になっていました。

それでも朝は8時に起きて、朝ごはんを食べる間もなく、近くのファミリーマートへ印刷に。
持ち帰ったものをスチレンボードに貼り、一枚ずつ切って、ようやく完成です。

続いて、ウェブサイトの作品ページに載せる額装写真を撮影。
ところが、額のアクリル板に周囲が映り込んでしまい、これがなかなかの難物。向きを変えたり、立つ場所を変えたり、写真を撮るだけでもひと苦労でした。

午後には、いつもお願いしている赤帽さんが作品を取りに来てくださいました。もう何度も運んでいただいているので、安心してお任せできます。

そして私もギャラリーへ。
3人でのにぎやかな設営の様子は、このあとの「ほのぼの交友録」でお話ししますね。

無事に飾り終えると、この一ヶ月の慌ただしさが、ようやく一段落した気がしました。本番はこれからなのですけど(笑)。

来週に向けて栄養をつけようと、帰り道に一人で「いきなりステーキ」へ。
普段は魚を食べることが多く、ステーキや焼肉にはあまり縁のない私ですが、なんだか無性にお肉が食べたくなったのです。

一人でも入りやすい店内には、私のあとからも、おひとり様が次々と。ステーキ弁当を受け取りに来た若い女性もいました。
皆さんそれぞれに、自分に「お疲れちゃん」をしていたのかもしれませんね。

私も、お肉と少しのワインで、自分に「お疲れちゃん」。

ほろ酔い気分で帰宅して、SNSに投稿し、洗濯をして、お風呂へ。
足がパンパンだなあと思ったら、朝からほとんど立ちっぱなしだったことに、ようやく気づきました。

さて、あとは今日撮った額装写真をウェブサイトに登録する仕事が残っています。
絵筆を持たない日も、こんなふうに一日が過ぎていきます。

 

<ほのぼの交友録>

一緒に設営をしてくださったのは、ギャラリーのオーナー・牧浦泰子さんと、デザイナーの平澤さんです。

牧浦さんは、皆さんから「ヤッコさん」と呼ばれているので、私もそう呼ばせていただいています。
平澤さんには昨年の個展でもお世話になり、1年ぶりの再会でした。5歳の双子ちゃんのパパです。

飾り付けをするのは約30点。
ドイツの中世の面影を残す街並み、黒の森、空想の世界。そして、初めて挑戦したアクリルアート(冒頭写真)もあります。

それぞれの作品の個性を生かしながら、ギャラリー全体に心地よい流れを作るには、どう並べたら良いか。

アイスランドの時もそうでしたが、今回もなかなか難題でした。

ヤッコさんが釘を打つと、平澤さんが絵を持ち上げてくださり、少し離れて見ている私が、
「もうちょっと右です〜」

3人でああでもない、こうでもないと、和気あいあい。
一枚を動かすと、隣の絵との関係も変わります。そんな試行錯誤を重ねながら、しっくりくる流れができていきました。

私のお気に入りは、以前描いた作品も交えて、幻想的な蒼い絵が並んだコーナーです。
描いてから時間が経っても、やっぱりまた見たくなる。そんな絵があることを、嬉しく思いました。

作品を迎えてくださった方も、日々の暮らしの中で、ふと絵を眺めて、同じように感じてくださっていたらいいなあ、と。

平澤さんには、ギャラリーの表に掲げるタペストリーも制作していただき、手際よく取り付けまでお世話になりました。
通りに自分の作品と名前が掲げられると、いよいよ始まるのだなと実感します。

このタペストリーを目印にお越しください。

こうして力を貸してくださる方たちと、一緒に個展を作れること。
ありがたく、心強い時間でした。

 

<今月の一枚>

『明け方の夢』F20 2021

今回の個展には、新作だけでなく、私自身が好きで、思い入れのある作品も展示します。
5年前に描いた『明け方の夢』も、その一枚です。

もとになったのは、1999年12月、明石のお濠端で出会った、鳥たちが眠る木でした。

日が暮れて薄暗くなった時刻、大きな白い花がたくさん咲いているように見えました。

ミレニアムを目前にしたあの頃に見た、今思うと夢の中のような光景が、長い歳月を経ても心に残り、やがて一枚の絵になりました。

実際に見た風景と、記憶の中にある風景。
その間で育っていったものを、私は描いているのかもしれません。

新作を見ていただく楽しみとともに、少し前の、でも今も大切にしている絵にも会っていただけたら嬉しいです。

 

<展示会のご案内>

◉坂本澄子個展「時の回廊」 

展示作品はこちら

10月19日(月)〜25日(日)
12:00〜19:00/最終日は17:00まで
ギャラリー・ラ・リューシュ(東京・麻布十番)

旅先で出会った風景に、記憶や空想を重ねた作品を展示します。
アクリルアートの、光や見る角度によって変わる表情も、ぜひ会場でお楽しみください。
作品はオンラインからもご注文いただけます。

◉現代童画展

11月10日(火)〜15日(日)
東京都美術館(東京・上野)

秋のお出かけのひとときに、絵を楽しんでいただけましたら幸いです。
個展会場で、皆さまとお会いできるのを楽しみにしています。

 

今月も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

風邪やインフルエンザが流行っていますので、どうぞお気をつけてくださいね。

  • 渡邉敏行 より:

    麻布での個展、20日ころ拝見させていただきます。11月の現代童画展もお伺いいたします。10月24日~30日にて都美館にて南画院公募展が開催されます。お時間に余裕がありましたら、観覧ください。毎日詰めております。

  • 坂本澄子 より:

    渡邉さん、見に来ていただけるとのこと、いつもありがとうございます。個展では新たな試みにも挑戦しました。楽しんでいただけたら、嬉しいです。

※コメントいただいたら必ず返信しますので、しばらく経ってからこのページを再度ご確認ください。

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