作品について
- 作品名
- 音のない世界
- 制作年
- 2026
- 技法
- アクリル/キャンバス
- 作品サイズ
- F3 (22x27cm)
- 作品価格
- 93,000円(額装・税込)
黒の森の雪道を歩き、目指していた小さな池に着きました。人影はなく、雪が音を吸い込んでいるかのように、あたりは静まり返っています。
ふと、凍った池の向こうに家族連れの姿が現れました。けれども、しばらくするとその姿はもう見えません。どこから来てどこへ行ったのだろう。まるで別の世界から現れ、またそこへ戻っていったような、不思議な感覚が残りました。
静けさの中に佇んでいると、普段は気づかずにいる自分の思いが浮かんできます。学生時代にも歩いたドイツの森。長い歳月を経て再びここに来たのは、自分に向き合う時間を求めていたからかもしれません。
あの頃と今では、暮らしも、歩んできた道も変わりました。それでも、心の奥には変わらない自分がいる。そのことを、静かな森の中で感じていました。
作品には、池のほとりへと続く足跡を描きました。けれども、戻る足跡はありません。池の向こうに消えた人たちのように、その先には、目に見えない別の世界が続いているのかもしれません。