2023.3.18
いま読んでいる本
こんにちは、坂本澄子です。
桜の季節がやってきました。
一方、気温のアップダウンも激しく、身体がついていけません(笑
また、マスクをせずに外に出たら、みんな変わらずマスクをしていて、慌てて取りに戻りました(汗
され、今日は本の話です。
私はamazonでも本を買いますが、本屋さんも大好き。
次の予定まで時間があるときは本屋さんに入って、ぶらぶらと見て回ります。
思いがけない本に出会えたりして、大抵1、2冊買ってしまいます。
先日、うちにやってきたのが『画家とモデル – 宿命の出会い』(新潮社刊)。
『怖い絵』の著者・中野京子さんの文庫最新刊です。
18人の画家が取り上げられ、画家の生涯と共に、その画業を鮮烈に彩った運命のモデルとの出会いが興味深く描かれています。
カラーの作品写真も多数収録されており、理解が深まります。
この本を購入する動機となったのがレンブラントの章。
パラパラとページをめくる手が思わず止まったのが、先月ルーブルで見てきたばかりの『バテシバ』でした。
『バテシバ』は旧約聖書に登場する、ダビデ王と不義の関係を結んでしまった女性。
夫のある身でありながら、王に想いを寄せられた複雑な想いが、情感たっぷりに描かれたレンブラントの代表作の一つです。
美人というのではないのですが(なんとなくレンブラント自身にも似ているような)、その表情を見ていると去り難く、長い時間その絵の前に佇んでいたのを覚えています。
画面の隅々まで満たすその特別な雰囲気は、画家とモデルとの道ならぬ関係が醸し出すものでした。
画家を突き動かす強い感情。それは描くことの原動力になっていたことは間違いありません。
絵は画家の生きた証であり、自身を表現することそのもの。
そんなことを思いながら、移動時間などに一章ずつ読んでいます。
他にもこんな画家たちが取り上げられています。
目次があるとイメージが湧くと思いますので、掲載しますね。
画家とモデルは男女の情愛だけでなく、様々な関係が取り上げられています。
人間に関心を持つことが、自身の人間らしさを取り戻させてくれると、改めて気づかせてくれる本です。
ちなみに、、、私にとっての描くことのエネルギーは、あり得ない光景を想像するゾクゾク感から来ています(笑
今日もそんなゾクゾク感を探求しつつ、そこにある人の存在にも想いを馳せて、制作に取り組みたいと思います。